【OEM事例11】Q社様のサファリハットの帽子OEMのケース

【OEM事例11】Q社様のサファリハットの帽子OEMのケース

こんにちは、株式会社島田の寳田です。

今回はQ社様から当社のホームページを通してご依頼いただいたサファリハットのOEM事例をご紹介します。細部まで記載されている仕様書をQ社様よりいただき、リクエストのあった布地でサンプル作製にとりかかりました。

それでは作製の過程についてご紹介いたします。

――生地と芯地の裁断

もとの生地から必要な分量を裁断していきます。
サンプル段階なので決まった要尺はなく、必要となる大きさに裁断します。

裁断した大きさに合わせて芯地を裁断します。
帽子の頭部分には芯を貼らず、腰と言われる頭の根本部分とツバ部分に芯を貼ります。

芯張り機で熱と圧力を加えながら、生地と芯を貼り合わせていきます。

――パターン生地を裁断する

パターンに合わせて生地を裁断していきます。パターンを書いた方眼紙を重ねているのは、別のパターンの大きさを把握し生地が足りなくなることを防ぐためです。

――ハトメ用の穴を空ける

穴あけ機を使って、最終工程で必要になるハトメ用の穴を空けます。
正確さが求められるため、慎重に作業を行います。

――糸の色合わせ:配色のバランスを考慮しながら

縫製に入る前に、使用する糸の色合わせを行います。配色のバランスを考慮し、生地のベースになっている同系色の糸を選びます。今回の生地はグレーがベースになっているので、糸の色が目立たないように同じ色の糸を選びました。他の部分に使われている糸が黒や紺などの暗い色味が多かったため、配色のバランスも問題ありません。

さまざまな色味に合わせられるように、カラーバリエーションを豊富にそろえています。少しずつトーンを変えながら最適な色の糸を選定します。

――頭部分の縫製:ひとつの輪っか状になるように

頭のサイド部分となるパーツを縫製している様子です。
2枚の生地がひとつの輪っか状になるように縫い合わせていきます。

縫製したパーツの縫い代部分へ割りアイロンをあてて、縫い代を開いていきます。

――伏せテープの処理:二本針のミシンを使って

開いた部分に伏せテープをかぶせて縫製し、縫い代の部分が見えないように仕上げていきます。二本針が付いたミシンを使用し、縫い代の右側・左側を一度に縫ってしまいます。ズレも少なく作業効率も良い便利なミシンです。

縫製した部分は縫い代が見えなくなりました。伏せテープの色については、裏地と同系色で統一感を持たせたり、あえて裏地と違う色を使ったデザインに仕上げることも可能です。

――頭頂部とサイドのパーツを縫製

頭頂部のパーツとサイドを縫い合わせていきます。頭頂部のパーツは曲線に合わせて縫製するので、センター部分の生地をしっかりと取り、シワにならないように注意しながら縫製していきます。

頭頂部とサイドの縫い代を伏せテープの生地でパイピングしていきます。
通常は伏せテープや片側へカンセンを入れて固定することが多いですが、今回は仕様書に沿って縫製を進めます。

頭頂部とサイドの両方から縫製していきます。
できあがったパイピングにアイロンをあて片側へ倒し、固定するために縫製します。

サイドの「腰」といわれる根本部分のパーツを取りつけていきます。固めの接着芯を貼った生地から裁断したパーツを、頭部分に縫い合わせていきます。

――頭部分の完成

縫い代を片側へ倒しカンセンを固定。

頭部分が完成しました。続いてツバを作製していきます。

――ツバの作製

ツバの形になるように4つのパーツを左右2枚ずつ縫い合わせます。

同形状のパーツが2つ完成しますので、さらに縫い合わせます。
できた縫い代をアイロンで開いていきます。

アイロンで開いたら裏返します。

――ステッチ打ち:スイング定規を使い正確に

ミシンを使ってツバにステッチを打っていきます。ミシンのおさえの右側に付いているのが、スイング定規というミシンのアタッチメントで、一定の幅で縫製できるように目安を示す道具です。ステッチが一本でもずれると、全体のステッチに影響が出るため、かなりの正確さが求められます。

ステッチ打ちが完成するとツバの完成です。頭本体との取りつけに移ります。

――ツバと頭部分の縫製:腕ミシンを使用

ミシン台が筒状になっている腕ミシンを使用して本体とツバを縫い合わせます。平面状の台が付いたミシンでも可能ですが、パーツ自体に曲線が多いため、生地を引っ張ると縫製がズレ、波打った仕上がりになる可能性が高いです。腕ミシンを使えば台部分を曲線で回しながら縫製できます。

――スベリの作製:いよいよ最終工程に

スベリという帽子内側の額の汗取り部分を作製します。
帽子のサイズにカットした生地を輪状になるように縫製します。

スベリと帽子を腕ミシンで縫い合わせていきます。スベリ部分は目で見えますが、帽子の縫い代は確認することができないため、手の感覚だけで均等な縫い代幅になるように縫製していきます。何度もこの作業を経験した職人でなければできない難しい作業です。

表側のサイズをもとにカンセンを入れます。頭に触れる根本部分にカンセンという縫製を取り入れることで、スベリの浮きを抑えてしっかりとしたサイズ感を出すことができます。

――仕上げ作業:金型で形状を記憶させる

熱した金型に帽子をかぶせることで、角をしっかり出したり、サイズ感を出したりすることができます。この後に同じサイズの冷えた金型にかぶせることで今の形を記憶させます。この作業で帽子が形状を記憶し、型崩れしにくい帽子が完成します。

サイズゲージリングでサイズの確認をします。

――サファリハットの完成

帽子の頭部分に金具でハトメを付ける事になっていたのですが、今回は材料の都合上、Q社様にて取り付けを行っていただくことになりました。この状態でサンプルを納品させていただきました。

株式会社島田では、ご要望に合わせて帽子のOEM(設計)からODM(製品開発)まで柔軟にご依頼を承っています。特殊な素材や生地、オリジナルの柄など当社の帽子職人がイメージを形にいたします。帽子ブランドの立ち上げやオリジナルのキャップやハットの作製をお考えの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

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