【OEM事例16】R社様のオイルドキャスケットの帽子OEMのケース

【OEM事例16】R社様のオイルドキャスケットの帽子OEMのケース

こんにちは、株式会社島田の寳田です。

以前レザーキャスケットのOEMを承ったR社様より、オイルドクロスという素材でのキャスケット作製のご依頼をいただきました。

オイルドクロスとは、その名の通り生地にオイルを塗りこんだ素材です。生地に油分が多く含まれるため防水性と保温性があり、表面に光沢感のある人気の高い素材です。前回と同様に生地とパターンの型紙はR社様より支給いただきました。


雨天が多いイギリスを中心としたヨーロッパ地方で、ジャケットに使用されていることでも有名です。国内ではワークウェアをモチーフにしたブランドに多く使われています。

今回はこの生地を使ってキャスケットを作製していきます。

――生地の裁断:オイルドクロスは裏地がポイント

裏地に使用する生地にパターンを配置してざっくりと裁断していきます。表面生地にオイルが塗りこまれているので、裏地をつけることでかぶり心地がよくなり、ケアもしやすくなります。

――パーツの裁断:ひとつひとつイメージ通りに裁断

それぞれのパーツを正確に切り分けていきます。作製に携わったのが6月半ば頃の梅雨時期だったので、湿気が多く作業台が湿っていることが多々ありました。

下に敷いた新聞紙が湿っていると刃が滑りにくくなり、イメージ通りに裁断できないケースがあります。作業前にしっかりと台を拭き、乾燥した状態で裁断を行うようにしています。

裏地のパーツをすべて切り分けて、オイルドクロスにパターンを配置し大まかに裁断していきます。かなり油分が多い生地なので、すべらないように気を配り作業を進めます。

――頭部分のパーツの裁断:「ノッチ」でパーツを見分ける

表地もパーツごとに切り分けます。裏地の裁断でも使ったバンドナイフという裁断機を使用します。パターンの厚紙に油がつかないようにするため、生地を新聞紙で挟んで裁断していきます。

キャスケットの頭部分にあたるパーツです。
頭部分のパーツは同じようなパーツが多くあり、位置も決まっています。

見分けがつかないパーツには「ノッチ」という印をいれます。パーツの左下に入っている小さな切れ目を「ノッチ」といいます。一つのパーツに入れるのではなく、それぞれのパーツに位置を変えて入れます。パーツを大量に作製する場合に「ノッチ」がなければ、倍以上の作業時間がかかります。

ツバのパーツも同じようにして裁断します。

それぞれのパーツの裁断が終わると、縫製作業にうつります。まずは頭部分を縫っていきます。

「ノッチ」でパーツを見分けながら1つずつパーツを縫い合わせていきます。今回のキャスケットでは頭部分のパーツを全部で8枚使用します。パーツの片側4枚を合わせていきます。

――頭部分の作製:割りアイロンでなめらかに

1枚縫製をし終えるたびに割りアイロンで縫い代を開きます。帽子の頭に触れる部分をなるべくなめらかにするためです。 縫い代を伏せテープという生地で覆い隠すように縫製する場合もありますが、今回は裏地を付けるので伏せテープは使いません。

4枚ずつ縫い合わせた頭半分のパーツが2つできあがると、さらにそれぞれを縫い合わせて1つにしていきます。

――ツバ部分の作製:腕ミシンをつかいこなす

ツバ部分も同じように縫製していきます。針右側の金具に生地を当てながら縫製すると、針から一定の距離にステッチを打てるようになっています。

――頭部分の作製:目打ちを使って美しい仕上がりに

頭部分の裏地を付けている画像です。表と裏両方の生地を重ね、裏側のサイズを元にステッチを入れて固定していきます。少し画像が見えづらくなりますがご了承ください。

ツバに芯を入れて固定するように縁を縫製していきます。芯をなぞるように縫製したいので、ミシンのおさえアタッチメントを片側だけにして縫製しています。

生地が引っ張られた状態で縫製すると、芯の上で空気が入ったように膨らんだり、波打った仕上がりになる場合があります。それを防ぐため、目打ちという道具で正しい位置に生地を戻しながら縫製することが重要です。

――本体とツバの取付け:曲線に合わせて縫製するプロの技術

ツバ部分が出来上がると帽子本体の取り付けに入っていきます。腕ミシンで帽子の曲線に合わせながら中心がずれないように縫製していきます。このような細かい作業では、生地に含まれるオイルで手が滑る可能性もあるので、細心の注意を払います。

スベリという汗取り部分を入れます。スベリが浮かないように、表側からサイズ元にカンセンを入れていきます。カンセンを入れることでサイズ感をしっかり出せます。

 

――オイルドクロスキャスケットの完成

以上で完成です。 ※サンプル完成後の写真がなく申し訳ございません。

サンプル品をご提出後に、パネルの型紙を変更、サイズを59cmから57cmに変更して欲しいとご要望があり現在対応中です。R社様には帽子づくり・物づくりの品質に満足していただいており、細かいところまで融通が利くという感覚を持っていただいていると思います。

株式会社島田では、どんな細かいご要望でも可能な限りお聞きし、帽子のOEM(設計)からODM(製品開発)まで柔軟にご依頼を承っています。オイルドクロスやオイルドコットン、ワックスコットンなどを使用したキャスケットの作製も可能です。 素材や仕様などもご提案しておりますので、まずは一度ご相談ください。是非、メイドインジャパンの帽子作りをご活用いただければと思います。

 

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