【OEM事例19】四国C社様ご依頼のバケットハットOEM事例

【OEM事例19】四国C社様ご依頼のバケットハットOEM事例

こんにちは、株式会社島田の寳田です。

今回の事例紹介は、タオル地を使った帽子サンプルの作成です。四国にあるC社様からご依頼を頂き、数点サンプルを作製し、その中から良いものをセレクトして商品化するという流れで進行する事になりました。

その際、C社様のご希望のシルエット・デザインの帽子はもちろん、弊社デザイナーがそれぞれのタオル地に合うと思うデザインを提案させて頂き、試作致しました。

今回ご紹介するのは、ワッフル生地を使ったバケットハット作成の事例です。

C社様は、弊社HPの事例紹介やブログ・コラム記事をご覧になり、HPよりご依頼を頂きました。

 

それでは早速工場内での作製工程をご紹介いたします。

ーー表地と芯地の接着:生地にハリを出し、帽子らしさを出す為の準備

まず、今回使用するのはタオルとして販売されているワッフル生地です。このタオル地のまま帽子にするには、柔らかすぎてバケットハットのシルエットを出すことが困難です。その為、芯地をタオル地の裏側に張り合わせます。この際、芯貼機を使用し熱を加えて接着します。

ーー芯地選び:素材とシルエットに合わせた帽子作りの肝

芯地を貼る前に芯地選びの工程があります。芯地と言っても様々な種類のものが存在します。厚さを変えてハリの強さを調節したり、表地に透けない様に同系色の芯地にしたり、帽子の仕上がりをイメージして職人がセレクトします。また、「ハリがありパリッとした帽子」、「芯はあるが柔らかいニュアンスをだしたい帽子」等のデザインのニュアンスで平織・不織布の芯地を使い分ける事もあります。今回は、透けても分かりづらい黒色で、タオルのニュアンスも残しつつ、ハリを出せる厚みの芯地を選びました。

ーー裁断:パーツ毎にバンドナイフでカット

サンプル作製時には、生地を1m単位で支給して頂き (弊社手配の場合も有) 、まずは1個を作製します。その為、元の生地を裁ちバサミで各パーツの生地幅にカットし、さらにバンドナイフという裁断機でパターン通りに裁断していきます。生地の下には方眼紙を敷いてスベリやすくし、ミスを防ぐ工夫をしています。

ーー色合わせ:生地の色と縫製糸をなるべく近いものに

各パーツの裁断が終わると、縫製の作業に移行していきます。そこでまず行われるのが、生地と縫製糸の色合わせです。デザインによっては、ステッチを目立たせる為に生地と違う色の糸を使用する事もありますが、今回はなるべく近い色で馴染むような糸を選びます。同系色でもかなりの色数があるので、縫った時をイメージして生地に溶け込むような色を選ぶことが重要なポイントです。

ーー穴かがり:自動ミシンで通気穴を作製

まず縫製するのが、穴かがりと言われるキャップやバケットハットの頭部分にある刺繍穴です。これは通気穴やデザインの1つとして用いられます。ミシンの針を穴かがりがくる位置にセットし、一度ミシンを踏むと自動で穴を作ってくれます。

ミシンを使う際には、本生地を縫う前に必ず試し縫いを行います。下糸がしっかりでているか、目飛びがないかなど確認する大切な作業です。この穴かがりを縫うミシンも上記画像の様に様々な色の糸で試し縫いされています。

ーー組み立てていくイメージで順序に沿って縫製

何かを組み立てる際には、必ず取り扱い説明書を確認しながら順番に作業していくと思います。帽子も同じで縫製指示書というものを作成し、順序に沿って縫製を進めていきます。ここでは、バケットハットの側頭部に当たるパーツ2枚を輪になるよう繋ぎ合わせています。

次にツバのパーツの縫製です。パーツは半円型のものが4枚あります。まずは2枚を重ねて両端を縫製し、円形にしていきます。

円形のパーツが2つ完成すると、さらにその2枚を裏返しのまま重ねて外側の端を縫っていきます。少しのズレが出るだけで生地にヨレが出るので絶妙な力加減で縫製が行われます。

裏返すとなんとなくツバの形になってきました。次に縁さしという作業が行われます。

ーー綺麗な円を描くステッチ:技術がものを言う縁さし

ツバの最終段階として縁さしの縫製があります。これは、ツバの外周をなぞる様にステッチを入れる作業です。但し、1周だけでなく内側にたどり着くまで繋げて一度に縫いあげる、集中力と技術を使う大変な作業です。「スイング定規」という円と円の感覚を目視で確認できる道具も用いますが、手の感覚次第で大きく仕上がりに影響してきます。

ーー縫製の合間で登場する「割りアイロン」

縫製の合間で度々登場する作業がこの割りアイロンです。縫製してできた縫い代を、熱を加えながら割って広げます。この作業を行わないと生地を重ねて縫製した際にごわついたり、縫製の邪魔になり仕上がりのシルエットを左右したりと、大きな影響を与えます。基本的に2つのパーツを繋ぎ合わせるように縫製した時には必ずこの作業が行われます。先述の縫製作業の合間にも何度も割アイロンが当てられています。

ーーそれぞれのパーツを縫い合わせ、徐々に帽子の形に

ここでは、側頭部のパーツと天井部分のパーツを縫い合わせています。バケットハットのパーツでは天井・側頭部・腰(ツバと頭を繋ぐ部分)・ツバの4種類に分類することが出来ます。それぞれを縫製していく事で少しずつ帽子のシルエットになっていきます。

次に腰部分と頭部分を縫製していきます。ここでは、腕ミシンという帽子縫製には欠かせないミシンを使用しています。台座が棒状なので、帽子全体を回すように縫製でき、精度と効率を上げることのできるミシンです。

ーー伏せテープで縫い代を綺麗に隠す

帽子の内側にくる縫い代の部分をそのままにしておいては、見た目に美しくないのはもちろん、かぶり心地も悪くなる為、処理する必要があります。ここの工程では、2本針ミシンという特殊なミシンを使用します。その名の通り2本同時に縫製できるミシンです。縫い代の幅にテープを合わせカバーするように両側を縫製することが出来るので、ズレを防ぐ上、一度に縫製することができ、効率を上げる事が出来ます。

伏せテープでカバーすると縫い代も綺麗に隠れ、見た目にもスッキリとした仕上がりになります。

ーー頭とツバ部分を縫い合わせると、タオル地バケットハットの完成

ツバと頭部分を繋ぎ合わせ、金型でシルエットを整えると完成となります。

現在、別事業の端材や残反を再利用して帽子を作れないかというご依頼もかなり多くなってきております。その際に「薄い・柔らかい生地でも帽子にできるのでしょうか」というお問い合わせが度々あります。基本的には芯地を利用すればどんな生地でも帽子にすることは可能です。帽子のイメージに結び付かない生地でも、実際に帽子にすることで斬新で面白いものが出来上がることもありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。生地のご相談はもちろんデザインのご相談も大歓迎です。

東京、大阪などの主要都市を問わず、四国や沖縄など全国からお問い合わせ頂いております。OEM(設計)やODM(製品開発)のご依頼・ご相談は株式会社島田までお気軽にお問い合わせください。

 

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