【OEM事例10】総合商社S社様のキャップの帽子OEMのケース

【OEM事例10】総合商社S社様のキャップの帽子OEMのケース

株式会社島田の寳田です。
今回は総合商社S社様よりご依頼いただいたニューエラのキャップの帽子OEM事例をご紹介します。指定プリントをデザインした帽子を作製できる業者を探していたところ、当社のOEM事例にたどり着いたとのことで、お問い合わせいただきました。キャップの完成イメージのすり合わせのためにサンプル作製のご要望がありましたので、早速ご紹介したいと思います。

今回はニューエラのキャップのシルエットをベースに、ツバ裏に指定されたデザインをプリントしていきます。

――裁断:マーキングした型紙を裁断する

使用する生地に型紙を置きマーキングを行った上で生地を裁断します。今回は自社で保有している型紙を使用したため、新たにパターンを起こす必要はありません。

使用する生地に接着芯を張るため、同じ大きさに裁断します。接着芯を貼ることにより、生地にハリを持たせることができます。また、薄い生地の場合は接着芯で厚みを持たせることで、しっかりとしたシルエットに仕上げることが可能です。

芯張り機で生地と接着芯を貼り合わせる作業です。接着芯には熱を加えると張り付く特性があるので、芯張り機のローラー部分の熱をあてながら貼り合わせていきます。

接着芯が貼られた生地は、芯張り機の下部からでてきます。縫製する生地の完成です。

完成した生地をパターンに合わせて裁断していきます。生地の下に新聞紙をひき、重ねて裁断していきます。こうすることで生地がカッターの部分に巻き込まれにくくなり、裁断部のほつれやズレを防ぎます。

――頭頂部の穴かがり(通気口)の工程

キャップ頭頂部の穴かがり(通気口)を作ります。頭部分のパーツ(レンゲ)それぞれの穴を空ける位置に印をつけます。穴の大きさは直径1mm程度です。

穴かがり専用の特殊なミシンを使い穴かがりを行っていきます。ミシンのレーザーポインターの照準に生地を合わせて、穴の周囲を刺繍していきます。穴かがりを作る全てのパーツへ行っていきます。

穴かがりが完成しました。

――頭部分の成形:パーツ(レンゲ)の縫製

穴かがりを終えた頭部分のパーツ(レンゲ)6枚を縫製し、キャップの頭部分を成形していきます。

縫製した縫い代の部分を片側に倒していきます。芯張り機の熱されたローラーでレンゲの縫い代に折り目をつけていきます。この工程には二つの縫い代を中心から両側に割る方法と、片側に倒す方法があります。縫い代の部分を丸く仕上げる場合には両側に割る方法、角をしっかり出したい場合には片方に倒す方法、とシルエットによって使い分けます。

折り目をつけた縫い代に伏せテープをかぶせ縫製し、綺麗に整えていきます。

むき出しだった縫い代がテープによって綺麗に仕上げられています。ほとんどの場合、キャップの内側は基本的にこのように処理されています。

――天ボタンの作製

ポンチという器具を使いキャップの頂点にボタンを取りつけるための穴を空けていきます。

ポンチで大きな穴を空けることが可能です。

天ボタンを作製していきます。左からボタンの生地と留め具、ボタンの土台、土台下部、作製する金具です。

金具にボタン生地・土台の順にセットします.。

セットした金具を中へ押し込みます。

もう一方の金具に土台下部をセットします。

金具を取り付け、打ち機に土台をセットし、打ちこみます。

天ボタンが完成しました。帽子本体に取りつけます。

ポンチで空けた穴へキャップの内側から留め具を差しこみボタンを取りつけます。

天ボタンを取りつけたキャップです。

――頭部分の仕上げ:インチテープを縫製し生地の伸びを防ぐ

頭部分の仕上げとしてインチテープを縫製していきます。インチテープには生地の伸びを防ぎ、しっかりとサイズを出すという役割があります。これで頭部分の作業は終了です。

指定のプリントが入ったツバ裏と無地の表の生地を縫製していきます。ツバのテンプレートデータをS社様にお渡しし、指定プリントのデータの位置決めをしていただきました。デザインや位置は自由に設定することが可能ですので、まずはお問い合わせください。

――ツバの作製:縫い代をアイロンで丁寧に処理

ツバの縫い代を片側に倒すようにアイロンをかけます。テープの処理は行わずにツバの芯を入れるので、片側に倒した方が綺麗に収まります。

ツバの生地の中に芯を入れ、フチを縫製し芯を固定していきます。ツバの完成です。

――頭部分とツバの縫製:中心がズレないように丁寧に

できあがった頭部分とツバを取りつけていきます。
頭部分とツバの中心がずれないよう、丁寧に縫製していきます。

キャップの内側にスベリという額の汗取り部分を取りつけていきます。スベリを規定の長さにカットして輪っか状になるように縫製します。

スベリを付けている様子です。円状になっているものを縫製する場合によく使用される腕ミシンを使います。通常のミシンの場合、平らなところで作業を行うと、生地の偏りやシワができる可能性が高くなります。腕ミシンはカーブに合わせて縫製できるため、スムーズに作業が進められます。

スベリを入れた後に、表側からフチのギリギリ(2mm)にカンセンを入れていきます。スベリと縫い代を抑えることで、サイズをしっかりと出すことができます。

――仕上げ作業:熱した金型で形を整える

コンロで熱した金型にキャップをかぶせて形を整えます。霧吹きで内側に少し水分を加える事でより正確にシルエットを整えることができます。また温度が高すぎて内側のスベリが溶けてしまうのを防ぎます。

――キャップの完成

シルエットのサンプルについては、事前にご確認いただき修正点もありませんでした。最終サンプルについては、ツバ裏のプリントにも満足していただき、現在30個程度ご発注いただいています。

株式会社島田では、ご要望に合わせて帽子のOEM(設計)からODM(製品開発)まで柔軟にご依頼を承っています。既存の帽子メーカーや帽子ブランドのシルエットをベースにしたオリジナルのハットやキャップの作製も可能です。職人によるこだわりの帽子作りをご活用いただければと思います。

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