【OEM事例紹介4】C社様とサファリハットの帽子OEMを行ったケース

【OEM事例紹介4】C社様とサファリハットの帽子OEMを行ったケース

こんにちは。株式会社島田の代表を務めます、寳田です。香川県にある弊社は、帽子のOEMを承っております。今回ご紹介するのは、個人でアウトドアブランドを展開されているC社様からご依頼をいただいた、サファリハットのOEM事例です。

サファリハットをご発注いただいたきっかけは、弊社のWEBサイトをご覧になったC社様からお声をかけていただき、サンプル作製を承ることになったことです。それでは、サファリハットのサンプル作製の手順をご紹介します。

 

 

――ハットのツバの作製:生地をカットしていく

今回は、作業工程をハットのクラウン(本体)とツバ部分に分けてご紹介します。まずは、ツバ部分の生地を表地の大きさに合わせてカットする作業からです。「接着芯」を表地の大きさに合わせてカットし、表地に貼り合わせます。接着芯とは、洋服やバッグ、小物などを作る際に多く用いられる素材の一つで、生地にハリを持たせ、「きれいなシルエットを出す」「型崩れを防ぐ」といった役割があります。さまざまな種類の素材があり、帽子のシルエットや素材によって使い分けます。

写真で説明すると、黄色い生地が帽子のツバ部分、黒い生地が接着芯です。今回はツバ部分に接着芯を使用し、クラウン部分には裏地を貼ります。

次に、「芯貼り機」という機械を用いて作業をします。これは、熱を帯びたローラー部分に生地と接着芯を同時に通し、両方の生地をきれいに貼り合わせるというものです。弊社では、この芯貼り作業に関しては小ロットのみ対応をしており、ロット数の多い場合は外注することがあります。

――ハットのツバの作製:生地をパターンごとに裁断

芯貼りが完了した生地を「パターン」ごとに裁断していきます。パターンとは帽子や洋服を作る際の型紙のことです。ツバの部分は写真のパターンを4つ作製し、最終的に円形に繋げます。

続いては縫製です。接着芯を貼り合わせた生地をさらに2枚縫い合わせます。そして等間隔でステッチを打っていくのですが、ツバは円形のため、直線の生地のように常に固定されているわけではありません。そのため、「スイング定規」というミシンのアタッチメントを使います。

これは少しだけ浮いた構造をしており、生地には干渉しませんが、等間隔を測るのが容易になる器具であり、ツバのステッチ時には非常に重宝しています。ステッチは目視で間隔の調整をしながら行いますが、ほんの少しズレてしまうだけで、見栄えが悪くなってしまうのです。そのため、非常に神経を使う作業です。これでツバはひとまず完成です。

――ハットのクラウンの作製:パーツごとに裁断・縫製

クラウンの部分も裏地を縫い合わせるために表と裏地をクリップで固定。それぞれのパーツの大きさにカットするため裁断作業を行います。裁断されたパーツごとに裏地を縫い合わせていきます。

そして、裏地が縫い合わされた生地をクラウンの形に縫製する作業に入ります。

これがクラウンとなる部分です。写真の黒い生地の部分が内側にあたり、見栄えをよくしてかぶりやすくするため、縫い代という少し余分にとっていた生地をテープで処理していきます。しかし、この状態では縫い代部分が閉じてしまっており、縫製が難しいため「割りアイロン」という機械で一度縫い代を開く作業を行います。

割りアイロンの熱を加えることで、閉じていた縫い代の部分を開き、生地の表面に固定するのです。割りアイロンによる処理によってテープがズレにくくなり、きれいに縫うことができます。

これでクラウンも完成です。

――ツバとクラウンが縫製されサファリハットの形に!

クラウンとツバを別々に完成させてから、丁寧に縫い合わせてようやくハットの形になりました。

スベリという、帽子の内側にある額に触れる部分を取り付けていきます。この作業は縫い代が内側にあるため、きちんと真っすぐに縫製できているかを目視することができないので、非常に難易度が高くなっています。そのため、手先の感覚だけで縫い代を縫製するという、とても繊細な作業が要求されるのです。これは、弊社のベテランの職人だからこそこなせる技術の一つといっていいでしょう。

――最後の仕上げに突入

最後に仕上げの作業になります。アウトドアで使用するハットということで、風で飛ばされないようにあご紐が必要です。あらかじめ、クラウンにあご紐を通す穴を開け、そこに「ハトメ」という円形の穴の開いた金具を専用の器具で取り付けます。

また、左右のツバを上げて固定するためのスナップボタンも縫い付けておきます。取り付け方は先ほどのあご紐用の穴を通す際と同様です。

――サンプルが完成!

完成したサンプルがこちらです。もともとシルエットをイメージしやすくすることをコンセプトにサンプルを作製しています。C社様からはこのサンプルご提出後に3点ほど追加のご要望をいただきました。

■配色のデザインを提案して欲しい

■アクセントで刺繍を2箇所入れたい

■クラウンのサイドにハトメを追加したい

――配色デザインの提案

サファリハットの配色については、クラウンとツバ、ツバ裏で3つのカラーをバランスよく配色をして欲しいとのことでした。

■1.レッド・ネイビー・ベージュ

■2.カーキ・オリーブ・ベージュ

■3.ネイビー・ブラック

上記3つの組み合わせを提案しました。

刺繍を2箇所追加する場合は、側面にアロワナをあしらったブランドロゴと、「Evolve Slowly」というコピーの刺繍を入れました。なお、刺繍は外注しています。

クラウンの両サイドにハトメを、刺繍部分をはさむように合計4箇所追加しました。

配色や刺繍などを施した、修正後のサンプルがこちらです。

――C社様からは大変ご満足いただき180個の受注に

その後コスト面からいくつかの修正はあったものの、帽子のクオリティには満足していただき、最終的にはC社様より180個の受注をいただきました。

弊社では、帽子のOEM(設計)からODM(製品開発)までご依頼を承っています。サンプルの段階でシルエットをご確認いただき、そこから配色や刺繍などのデザインをお決めいただくことも可能です。弊社の職人(クリエイター)による確かな技術によって、メイドインジャパンのものづくりを提供いたします。C社様からいただいたOEMの2つめの事例についてもこちらでご紹介していますので、合わせてご覧ください。

株式会社島田
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