素材について-革素材編"栃木レザー その1"-

 
 
こんにちは、SHIMADAです。
 
帽子には、布生地や天然素材以外にも使用する素材があります。その中でも登場頻度が高いのが、レザーです。
 
レザー自体を材料にして帽子を作ることももちろんありますが、サイズ調整部分や、ブランドネームパッチの土台に使われることなど多々あります。牛の皮を原料としたものが主流になっていて、加工の仕方によって大きく品質に差が出てきます。
 
今回はその中でも日本最高級・世界にも通用すると言われているレザーブランド、「栃木レザー」についてご紹介させていただきたいと思います。
 
 
栃木レザーとは

 
まず、栃木レザーとは何かご存知でしょうか?栃木レザーは革のブランド産地と思われている事も多いのですが、実は、日本で最高のレザーをつくる会社の“名前”なのです。
 
レザーは鞣しという加工を通して、生き物の皮から製品の革に変えられます。その作業工程を行う業者の事をタンナーと言い、日本では大小様々なタンナーが存在しています。
 
栃木レザーは原皮の仕入れから鞣しまでを一貫して行う日本では、数少ないタンナーです。さらに、20を超える工程を手間と時間をかけながら行い、日本最高品質と言われるレザーを生み出すのです。
 
しかし、どういった事を踏まえて最高品質と言われているのでしょうか。どんなものづくりにも言えることですが、全工程を短時間で行い大量に生産したものは安く、手間暇かけてじっくりとひとつひとつつくられたものは価格も高いですよね。
 
栃木レザーは、考えても想像がつかない程の苦労と工夫でつくられた、丈夫でしなやかながらも深い味わいを持つレザーなのです。そのじっくりと時間をかけられている部分の本質に迫っていきたいと思います。
 
 
栃木レザーの加工工程

 
加工工程は大きく分けて前鞣し・鞣し・染色・仕上げの4つに分けることができます。
 
前鞣しで、加工の準備を行い、鞣しで皮から革へと変えられます。その後様々な色に染色し、均等に革を伸ばす等の仕上げを行い、栃木レザーとして出荷されます。
 
この中にも細かい工程はたくさん盛り込まれているのですが、全て説明していると長くなりすぎてしまう為、この4つに絞り、説明させていただきます。
 
 
◆前鞣し
 
まずは前鞣しから始めたいと思います。その前に、鞣しとは何なのか。動物の皮は何の加工もせずに使用すると、腐敗して悪臭の原因になったり、硬化したりなどという現象が起きます。
 
その部分を樹液や薬などを利用して取り除き、皮製品を長く使えるように加工することを鞣しと言います。
 
出典元:「栃木レザー」パンフレット
 
これは、革製品の原皮で、貯蔵庫という場所に山積みにして保管されています。アメリカの契約農家から二週間に一度のペースで、腐らないように塩漬けにされた状態で入荷されます。
 
まだ加工される前の皮には、獣の臭いと脂や毛が付着しており、生きていたという生命の痕を感じさせられます。財布やカバン、靴など多種多様に使われている皮が、もともとは実際に生きている動物の皮だと想像したことはあるでしょうか?
 
この画像を見ると、生々しいですが皮のルーツを感じられると思います。
 
出典元:「栃木レザー」パンフレット
 
まず初めに行われるのは水戻しという作業です。このドラムと呼ばれる巨大な洗濯機に皮をまるごと一枚入れ、24時間かけて原皮の奥まで染み込んだ塩や汚れなどを取り除きます。
 
その後、作業しやすいように一枚の皮を背骨に沿って半分に切断し(背割り)、最後にまだ取り切れていない脂分を人の手で削ぎ落としていきます。この一連の作業が、皮を加工する最初の準備の作業になります。
 
出典元:「栃木レザー」パンフレット
 
その次に、残っている毛を処理する脱毛の作業が行われます。いくつかの石灰水の槽に皮をつけ脱毛していきます。
 
石灰水の槽は石灰水と硫化ナトリウムを混ぜたもので、この液に皮を浸すことで、皮が膨張し毛穴を開かせ毛が抜けやすい状態にします。それと同時に、石灰のアルカリ性で余分な脂分やたんぱく質を除去するという仕組みになっています。
 
一般的には大きなドラムを使い、短時間かつ少ない工程で脱毛作業を行うメーカーが多いのですが、皮を傷つけてしまう可能性があります。その為、栃木レザーでは、濃度の違う五つの石灰水の槽に一日おきに浸していき、合計で五日から一週間ほど時間をかけて脱毛の作業を行います。
 
浸ける石灰水の濃度を少しずつ濃くしていき、皮を傷めないように、繊維構造を崩してしまわないようにと配慮を配ることで、表面が美しく、ハリのある丈夫でなめらかなレザーに仕上がるのです。作業がうまくいかない場合には、前の濃度の槽に戻すこともある、かなり繊細な作業でもあり熟練の技術を持った職人でも難しいという作業の1つです。。
 
 
この工程を終えた後、皮加工の本番と言っても過言ではない、「鞣し」という作業が行われます。皮小物がつるつるで使い心地がよいのにはこういった過程と皮職人の知識・技術があるからなのです。
 
まだ工程の序盤ですが、長くなりますので次回この続きについてお話できればと思います。また、栃木レザー様のオフィシャルサイトでも工程について詳しく解説が掲載されていますので宜しければどうぞ。
 
 
 
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