素材について-高級素材編"ファー"-

 
こんにちは、SHIMADAです。
 
先日は超高級パナマハットについてご紹介させて頂きましたが、今回は冬生地での高級帽子をご紹介させて頂きたいと思います。装飾が多く、ツバが広い様なものも高級な帽子として取り扱われていますが、今回は素材をメインとしてお話いたします。
 
 
ファーの種類

 
冬で高級な素材は、動物の毛皮を原料としたファーの素材になります。有名なところで言うと、イタチ、キツネ、ウサギ、ヒツジ等の動物が挙げられるでしょうか。中でもイタチ科のミンクというファーが最高級と言われており、皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。
 
◆ミンク
 
ミンクというのはイタチ科の北アメリカを原産地とする動物です。ミンクは高級毛皮として認知されており、コート一着を作成するのに約30頭分のミンクが必要とされます。その為、コート一着300万円するものもあるほどです。
 
質感としては、毛足が短めで軽く、肌触りも良いです。また保温性や保湿性も優れており防寒にもバツグンの効果を発揮します。
 
この素材は最近でこそ帽子の材料に使われる事も多くなりましたが、質感を損なう事もあるのでハットに使われることはあまりありませんでした。ニット帽やベレー帽のようなシルエットで使われることは多くなってきています。
 
しかし、帽子1つ1~5万円の値段が付いているので、一概には言えませんが、カジュアルな帽子を好むお客様層にはあまり向いていないかもしれません。
 
 
◆ラビット
 
続いて帽子の原料として良く使われるものでラビットファーをご紹介します。その名の通り、ウサギの毛皮を使用した材料の事で毛足は長くミンクファーに比べて保温性が優れているわけではありません。
 
しかし、値段が比較的安く見た目も美しいのでしばしば帽子に使われることがあります。通常のフェルト素材(ウール:羊毛)に比べてキメが細かく、肌触りもなめらかなので少し高級な帽子のライン(1~3万円程度)で使われることが多いです。
 
原産地はチェコ共和国が主流で、ラビットファー以外にも高級ファーの原産地として知られています。
 
また、ラビットファーは仕上げの毛の長さによって呼び方が変えられます。まず毛足が短いものを「ファープレーン」、毛足が短いものに起毛処理が行われているものを「アンテロープ」と呼びます。多く流通しているのはファープレーンですが、アンテロープの方が高級品とされており、値段もファープレーンの2倍以上付けられるものもあります。
 
また、毛足が長いものを「ビーバー」と呼ぶこともあるのですが、ここではラビットのロングファーという意味として使われます。この2種類の間の毛足の長さのものを「ベロア」と呼びます。これも洋服のベロアとは違う意味で使われています。
 
 
◆ビーバー
 
最後にご紹介したいのがビーバーフェルトです。ビーバーはカナダの国獣とされており、古くからその文化が残っています。
 
余談ですが、ビーバーは人間以外で唯一生活環境を整える事のできる生物らしいです。水辺に巣穴を掘って住処にしますが、いい場所が見つからない場合はダムを自ら作り、そこに拠点を置くことが出来ます。
 
 
16~17世紀ごろヨーロッパではビーバーを原料としたハットが大流行していました。貴族や軍人が着用していたのもビーバーハットでイギリスの帽子のイメージが強いボーラーハットもルーツはこのビーバー素材にあります。
 
そのせいで大量のビーバーが殺されてしまった為、一時期絶滅寸前まで減少してしまう事態になりました。その問題を解決する代替材として、シルクが使われるようになった為その後ビーバーの毛皮が使われることは少なくなり、逆に今では貴重なものとして扱われています。
 
ビーバーの毛皮の表面は太く堅い毛で覆われているのですが、その内側にはやわらかく肌触りのいい毛が生えた皮膚があります。そこだけをうまく取り出し、帽子の素材に加工していくのです。
 
質感としては、目を奪うほどの光沢があり高級感と気品を持っています。また、水辺の生物なので耐水性もあり丈夫という点も人気の理由です。
 
高級帽子ブランドとして良く知られているボルサリーノでも良く使用されている素材で1個10万円以上の値段が付けられているものもあります。
 
 
ファー素材は全て動物から採られるもので(フェイクファー以外)、現在その点を問題視する声も大きくなっています。難しい問題ですが、帽子界では多々使用される高級な素材であることには間違いありません。
 
昔のルーツをたどれば当時と同じ素材のものを着用したい方もいらっしゃると思いますし、その一方で帽子にする為だけに命を奪うのかという意見ももちろんあるでしょう。副産物としてでた革を再利用という形で使用することが出来たら一番なのですが、それぞれの文化の大きな違いから出てくる意見ですので、一概にはどれが正しいと言えないのが現状かと思います。
 
島田では取り扱いのあるファーも多種ありますので、ご要望がありましたらお気軽にお問い合わせください。お問合せお待ちしております。
 
 
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