要尺計算について

 
こんにちは、SHIMADAです。
 
OEMやODMで帽子を制作する場合、大事なのは帽子本体を作ることだけではありません。帽子のサンプルを作ることももちろん大事なのですが、重要な作業の一つに要尺計算というものがあります。
 
この要尺計算とは、一つ帽子を作るのにどれだけの生地が必要とされるかを割り出していく作業です。お客様が材料を支給してくれる場合には、どれだけ材料があればいくつの帽子が出来るという計算をし、お客様に伝えなくてはいけません。
 
帽子をこれだけの数作りたいという依頼があった際には、その帽子の数を作るにはこれだけの生地を支給してくださいという事を伝え、実際にその生地から決まった帽子の数を生産していく事になります。その為、誤差があれば生地が余ったり足りなかったりとロスが出てさらには納期もずれてしまうのでかなり重要な作業です。
 
要尺に至るまでのフローとしては、帽子のパターンを起こします。そしてサンプル生地にてその帽子を実際に一個制作します。そしてこのパターンでお客様の希望する帽子が1個確実に作ることが出来ると確認してから、要尺の計算に入ります。
 
 
要尺計算の手順

 
それでは実際に、要尺計算の作業現場の写真とともに工程をご説明していきます。以下画像はサファリハットを作成する際の要尺計算をしている様子です。
 
 
 
この方眼紙を生地に見立て、パターンを並べていきます。パターン毎に使用する生地が違う場合は、それぞれ使用する生地に合わせ要尺をしていきます。
 
生地の長さと幅の中で一つのパーツがどれだけ効率よく取れるかを考えながら配置していきます。例えばこの画像の細長いパーツは、曲線が無い為、生地いっぱいに並べてマーキングしていくのが一番効率良く取れる配置になります。
 
 
 
こちらがマーキングしている様子です。このパターンはサファリハットのツバの部分のパーツで、これが4枚で一つの帽子分となります。
 
 
 
4枚でこのようなツバになります。表面・裏面それぞれ2枚ずつ使用します。
 
 
 
この画像は、サファリハットの天井部分(手前側:丸いパーツ)とクラウン部分(奥側:長方形に近いパーツ)を同じ生地からとる要尺計算をしているものになります。
 
ここで重要となるのが、ひとつの帽子にそのパーツが何個必要になるかという事です。天井部は帽子に1つですが、クラウン部のパーツは帽子につき2つ必要なパーツです。
 
同じ生地に同じ数だけパーツを配置してしまった場合、天井部分がクラウンの倍の数出来てしまう事になります。それでは、またクラウンパーツの為だけに生地を追加しなくてはいけなくなったり、天井部分に余りが出て処分することになってしまったりするので結局生地・時間・コスト面にロスが出てしまう事になります。
 
そうならない為に、なるべくひとつの生地から帽子1つに必要なパーツが同じだけ取れるように配置しなくてはいけません。
 
この作業が意外と難しく、パーツの間に生地を多く余らせるとより多くの生地を使用する為、材料代が高くなり帽子の上代も必然的に上がってしまいます。かと言ってぎっしり詰めてもそれぞれのパーツの数が合うわけでもありません。
 
この要尺は経験が一番の武器であり、長く経験した職人であれば大体頭の中でパーツの位置決めを行うことができ、ロスなくパーツの数も合わせることができます。
 
 
 
話が少し逸れてしまいましたが、次の工程が要尺計算で最後の作業です。
 
パーツの配置決めが終わると、今度は何個分パーツがとれるかを計算していきます。一定の生地からどれだけのパーツがとれるかを計算し、数を出していきます。
 
例えば1㎡の生地から3個分のパーツが取れると分かっていれば、300個の帽子を作りたい時には、100㎡の生地が必要となりますよね。しかし、1㎡の生地から取れるパーツの数が分からなければ、帽子を作りたい数が決まっていてもどのぐらい生地を用意しても良いかわかりません。
 
なのでこの要尺計算というのはお客様側にとっても我々メーカー側にとっても重要な作業なのです。
 
帽子メーカーと言うと多くの方が、パターンを引いて裁断し、縫製して帽子を作るというイメージを持っていると思います。今回紹介した「要尺計算」という作業は見た目こそ地味ですが、帽子の値段を決めるといっても過言ではない作業です。
 
帽子づくりの中でもこのようなマイナーな作業も知ってほしいなと思い、今回の記事でフォーカスさせて頂きました。この作業以外にもいろいろと知られていない作業がたくさんありますので、次回以降もご紹介させて頂きたいと思います。
 
 
弊社との新規OEM・ODM契約はお気軽にお問い合わせください

 
弊社では、帽子のOEM(設計)からODM(製品開発)までご依頼を承っています。弊社の職人(クリエイター)によるメイドインジャパンの帽子・衣類によって、魅力的なものづくりをご提供します。弊社とのお取引をご検討されている場合は、ぜひご相談ください。製品のイメージをお聞きし、デザインを膨らませていきます。その過程で素材などのご提案も可能です。
 
既存ブランドの新規作製案件はもちろん、新しくブランド設立をお考えの方や、個人的にハンドメイドの製品をご希望の方へも、1点からの作製にも対応しておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
 
株式会社島田
〒769-603 香川県観音寺市豊浜町和田乙1876-1
TEL 0875-52-3783
帽子OEM/ODMお見積り・お問合せはこちら
これまでのOEM/ODM参考事例はこちら
 
 
記事をシェアする:  

オリジナル帽子のODM・OEM専門サイト

オリジナル帽子のODM・OEM専門サイト

Produced by SHIMADA

tel:0875523783

お見積り・ご相談