設備紹介-裁断その1-

 
こんにちは、SHIMADAです。
 
サッカーワールドカップが開催中ですが、日本代表がコロンビアに勝利しましたね。まさかといってはいけないですが、世界でもトッププレーヤーが集まる国に勝つなんて、と皆歓喜に湧いている事だと思います。この勢いであと1勝と言わず、2戦勝って全勝でリーグ突破してほしいですね。
喜ばしい出来事の裏では問題も起こっているようで、日本代表の勝利で人が溢れる渋谷では、痴漢が頻発しているみたいです。喜ばしい事なのにこれを利用して私利私欲の事しか考えず行動する人がいるという事自体、同じ日本人として本当に情けないです。
せっかくの日本代表の勝利が良いのか悪いのかわからなくなってしまいます。この事件のみならず、何事も人に迷惑をかけずに行動してほしいですね。
 
 
さて、今日は生地の裁断をご説明したいと思います。
 
サンプル作成時は生地から帽子一つ分のパーツを切り出せばいいのですが、数十個・数百個の受注に至った際には、大量のパーツを一度に作っていかなくてはいけません。
 
その手順にいろいろな工夫がされていて面白いので流れを追いながら説明させて頂きたいと思います。今回はキャップの材料を裁断していきます。
 
 
生地の準備

 
 
こちらが裁断の際に必要な仕様書です。ここには、どのパーツにはどの生地が使われていて何枚必要かという事が記されています。この仕様書を見ながらここからの作業は進められていきます。
 
 
事前に要尺をしていた方眼紙の裁断するパーツの部分だけをカットします。要尺というのはこの裁断の際に最も重要となる作業です。以前の記事でご紹介していますので、先に読んでいただくとこれ以降の説明が分かりやすいかと思います。
 
 
 
先程方眼紙をカットしていた台は延反台(えんたんだい)という名前のテーブルです。これはただの机ではなく、上記画像の様に縦方向に立たせることができる、裁断に特化した机です。延反台を立たせて上部に針を2本セットします。
 
 
そこにまず同じサイズ程度の方眼紙を刺し、生地を刺していきます。設定した幅で生地を何度も折り返すように掛けていきます。今回は比較的少量の裁断なので、このぐらい狭い幅ですが、多い時だと2m50cm程ある延反台の端から端まで使って作業する場合もあります。
 
 
再び延反台を倒すとこのようになります。今回の生地に貼られている接着芯は芯の中でも一番堅いレベルのものが使われているので、延反台を使わず裁断準備をすると折り目が綺麗に固定できず重ねた生地で誤差が出る場合があります。
 
また、生地が長く何重にも重ねなければいけない場合でも、この延反台を使う事によって作業がかなり効率化されるのです。
 
 
少し見えにくいですが、生地の上に置いた方眼紙にはパターンが適度に配置されています。まずは、クリップと重りで固定して、この生地を2つに分けます。
 
 
簡易的な電動カッターでパターンにそって裁断します。
 
 
2つに分けた生地を重ねて作業しやすい様に不要な部分をカットしていきます。この場合は、接着芯が堅い分折り返しの部分の浮きがすごいのでその部分を中心に除いていきます。
 
 
この状態で職人はまだ重ねても裁断できると判断し、さらに二等分して作業することになりました。重ねれば重ねるほど、切る回数は少なくなるので作業の回数自体は少なくなります。
 
しかし、重ねすぎると堅さが増し、バンドナイフの刃がなかなか思うように進まなくなり、ミスしてしまう可能性もあります。その場合には生地を無駄にしてしまい、必要分のパーツが取れなくなってしまう事もあり、再度生地を発注しなくてはいけなかったり、納期がずれたりして取引先様に迷惑をかけてしまう事になります。
 
その中でも一番効率の良い感覚を職人は知っているので、正確で迅速に作業を進められます。
 
 
機械の準備

 
 
生地の準備は完了したのですが、ここからは機械の準備をしていきます。裁断に使用するのは先程から登場していますが、この「バンドナイフ」という大きい機械です。ノコギリのような刃がついており、その刃は上に伸びているアームの中から台の下を通り、一周まわるように繋がっています。
 
 
バンドナイフの準備は刃の手入れです。以前使用した際に付着したゴミや糊をカッターを当てながら落としてやります。画像ではわかりにくいですが、かなり付着しているようで黒い削りカスのようなものが大量に出てきます。生地を置いているのはそのゴミが散らからないようにするためです。
 
 
その次は、刃の上部についている砥石を使って刃の切れ味を向上させます。先ほどの糊を落としてからこの作業を行わなければ、砥石にゴミが付着し砥石としての役目を果たせなくなるので準備にはこの順序が大事になってきます。
 
 
最後にシリコンスプレーを少量吹きかけ、スベリと切れ味を良くします。これでバンドナイフも裁断準備が整いました。
 
いよいよ裁断というところですが、長くなりそうなのでここで一旦切らせて頂きます。明日はこの続きと、型とポンスを使っての裁断をご紹介させて頂きます。是非明日の記事もチェックしてください。
 
 
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